■はじめに
Revitの2024バージョンでは、地形の作成などの新機能がいくつか追加されました。
等高線やCSVファイルから地形を作成できるようになったり、配筋のモデル化に関して業務効率化につながる機能も増えたようです。
今回はRevit2024の新機能や更新情報などの概略を紹介しますので、試しに使ってみてはいかがでしょうか?
■Revit 2024 の新機能
●地形ソリッド
地盤面要素をソリッド(ジオメトリ)として作成できるようになりました。
試しに高さを与えてある下図のような等高線データを読み込んだデータを使って、地形ソリッドを作成する手順を紹介します。
※等高線に高さを設定する方法はこちらも参考にしてください→ Civil 3D®︎で等高線から現況地形(サーフェス)を作成する方法【解説動画付き】 | BIM/CIM HUB
[マス&外構]タブ→ [外構作成]パネル→ [地形ソリッド-読み込みから作成]をクリック。
[修正|読み込みから地形ソリッドを作成]タブが開くので[CAD から作成]を選択し、dwgデータをクリックします。
※CSV ファイルからも地形ソリッドが作成できます
任意のレイヤ名を選択して[OK]をクリックします。
地形ソリッドが作成されました。
●地形ソリッドの編集
作成した地形ソリッドに対して、境界をスケッチしたり、サブ要素を調整して地形ソリッドを編集することもできます。
先ほどの地形を選択し、[修正|地形ソリッド]タブ→ [形状編集]パネル→ [サブ要素を修正]をクリックすると、下図のように編集できる点が表示されます。
天を任意の位置に移動すると下図のような編集ができます。(左:元のモデル 右:一部を編集したモデル)
●コーディネーション モデルのリンク
Navisworks ファイル(NWD または NWC)や、Autodesk Docsのファイルをリンクできるようになりました。
[挿入]タブ→ [読込]パネル→ [コーディネーションモデル]をクリックし、任意のNavisworksのデータを選択します。
下図ではNWCデータを読み込んだ例です。移動やコピーもできるため、使う機会が多いかもしれません。
※Autodesk Docs からビューに直接リンクができます
■Revitのその他の新機能の概要
Revit2024のその他の新機能や更新について簡単に紹介します。
- 「暗」テーマの追加
リボンなどの色が黒くなる「暗」テーマが追加されました。
- ジオメトリを切り取りの機能強化
地形ソリッド、構造基礎、マスのボイド作成などのカテゴリに対して、切り取り(断面の表示)ができるようになりました。
- 日照シミュレーションが秒単位の間隔で可能に
15、30、45、60秒の間隔で日照シミュレーション(影の表示)ができるようになりました。
- プロジェクト ブラウザで検索する
プロジェクト ブラウザの上部に検索機能が追加され、ブラウザのすべての階層レベルを対象にフィルタされた項目をハイライト表示できるようになりました。
- 改訂雲マークの集計
改訂雲マークを集計表で管理できるようになりました。
- 配筋モデルに関する機能
フリーフォーム鉄筋において、パスによる位置合わせオプションが追加されました。また、配筋図面での鉄筋の曲げの詳細が追加できるようになりました。
- カスタムの物理要素と解析用要素の関連付けと強化
解析関係の機能が強化されました。
■まとめ
本記事では、Autodesk社のRevitの2024バージョンにおける新機能をご紹介しました。
BIM/CIMの土木の業務を担う人にとって地形ソリッドに関する機能は助かる面もありますよね。また、配筋のモデルを作成するにあたり便利になった面も多いようです。
次回も2024で更新されたAutodesk社のソフトの新機能を紹介しますので、更新をお楽しみ下さい。
■参考
1)Revit 2024 ヘルプ | Revit 2024 の新機能、Autodesk
https://help.autodesk.com/view/RVT/2024/JPN/?guid=GUID-C81929D7-02CB-4BF7-A637-9B98EC9EB38B (2023年6月2日 閲覧)